興祖 微妙大師 六百五十年遠諱
臨済宗妙心寺派第二世にして妙感寺開山の興祖 微妙大師(授翁宗弼禅師)は、
令和9年(2027年)に六百五十年遠諱を迎えます。
私たち妙感寺は、創建以来、微妙大師が後世に伝えられた禅の教えを継承してまいりました。
微妙大師の法恩に報い、その御遺徳を顕彰するために、
臨済宗妙心寺派は六百五十年遠諱法要を厳修いたします。
「少水魚有楽(しょうすいのうおにらくあり)」の教えにちなみ、
「いま、ここに生きるしあわせ」をともに見つめる法縁の場として、
六百五十年遠諱をお迎えいたします。
少水魚有楽
今ここに生きるしあわせ
微妙大師が遺された言葉は多くはありませんが、「少水魚有楽」という言葉があります。
これについて、大本山妙心寺塔頭天授院住職・妙心僧堂師家 道雲窟 島田大拙老師が次のように説かれています。
「少水魚有楽(少水の魚に楽有り)」。その生涯をかけて世のため人のために禅を説き続けた微妙大師が、唯一文字に遺された言葉です。
少水の魚とは、やがて失われていく水の中で喘ぎ苦しむ魚のことであり、これは多種多様の問題を抱える現代社会の中で、限りある命を生きる我々の姿でもあります。果たして少水の魚が抱く「楽」とは一体どのようなものなのでしょうか。
大師は、人生において決して減ることのない、一生かけても使い切ることのできない誠の「楽」を説かれました。この「楽」の正体を知り、我がものとして自由自在に扱うことが大師の教えであり、禅の神髄であります。
(大本山妙心寺塔頭天授院住職 妙心僧堂師家 道雲窟 島田大拙老師・妙感寺クラウドファンディング寄稿文より抜粋)
妙感寺は、この興祖微妙大師六百五十年遠諱という大切な機会に、多くの方に自らの生き方や在り方を見つめ直す機会にしていただきたいと願っております。
大本山妙心寺ウェブサイト
特別展 妙心寺 禅の継承
臨済宗妙心寺派の祖・微妙大師六百五十年遠諱を記念し、
「特別展 妙心寺 禅の継承」が開催されます。
本展では、妙心寺が誇る貴重な寺宝のほか、
妙感寺の本尊および興祖 微妙大師尊像も特別に出展されます。
禅の精神が六百五十年にわたり、いかに受け継がれてきたか――
その静謐な軌跡をぜひご高覧ください。
- 会期: 令和7年(2025年)2月7日(土)〜4月5日(日)
- 会場: 大阪市立美術館
- 主催: 大阪市立美術館、臨済宗妙心寺派、日本経済新聞社、テレビ大阪
妙感寺の興祖微妙大師六五〇年遠諱事業
妙感寺は、令和九年(二〇二七年)三月二九日に、当寺開山・興祖微妙大師の六五〇年遠忌法要を行います。
大本山妙心寺での法要とは別に、微妙大師の墓所をお守りする妙感寺でも、妙心寺管長猊下他、多くの禅僧をお招きして厳修いたします。
興祖微妙大師の六五〇年遠忌法要をひかえ、妙感寺は微妙大師の墓所や石庭を刷新するなど、寺域の整備につとめてまいりました。
更に、本堂と開山堂の傷んだ箇所の修補、庭園の整備、新たに地蔵菩薩像を開山微妙大師尊像の脇仏としてお迎えすることとし、鋭意、取り進めてきております。
これらの事業を遂行するため、妙感寺は令和7年(2025年)にクラウドファンディングを立ち上げ、多くの方々から御喜捨を賜りました。改めて厚く御礼申し上げます。
なお、引き続き、興祖微妙大師六五〇年遠忌事業のための御喜捨を承っておりますので、お問い合わせ欄からお尋ねください。
皆様のご支援を賜りますよう、伏してお願い申し上げます。